子供が言いつけをいい加減にしたり、部下が仕事をいい加減にしたりすると、注意したり叱ったりすることもありますよね。
「言われたことをいい加減にするな!」
って言ったりしてヽ(゚Д゚)ノ
ここで日本語には「いい加減にする」という意味で、「おざなり」「なおざり」という言葉があります。
仕事をおざなりにするな!
仕事をなおざりにするな!
この2つの言い方ですが、仕事はしたけど内容が不十分だった部下を注意するには、どっちを使えばよいのでしょうか?
小学生くらいまでの子供なら、まだ言葉を知らないでしょうからごまかせるかもしれませんが、職場で部下の方が博識だったりすると思わぬ恥をかいてしまいます。
正しく使い分けるためにも、この2つの言葉の違いを見ていきましょう
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おざなりとなおざりの使い分けはコレ
ズバリ答えを先に書いてしまいましょう。
仕事はしたけど内容が不十分だった部下を注意するには、
仕事をおざなりにするな!
が正解です。
逆に、
上司のあなたから見れば不十分かもしれませんが、仕事をしている場合にこう言ってしまうと誤用となります。まぁ…部下が「誤用ですよ」とまでは言わないと思いますが、「言葉を知らない上司」という不名誉なレッテルを付けられるかもしれません。
使い分けはわかりましたね?
では、忘れないためにも、2つの言葉の語源を見ていきましょう。
おざなりの語源
まず、「おざなり」から見ていきましょう。
おざなりとは、漢字で「御座形」と書きます。「御座」って何でしょうか? 「御」は丁寧さの表現です。「御座」はお座敷のことで、現代でも宴会、宴席の意味で使います。
それに「形(なり)」がつくことで、お座敷の席で形ばかりを取り繕ったことを意味します。お客さんの身なりを見て宴席で手を抜いていい加減にした、ということですね。
お金を持っていそうなお客さんにはまじめに接待するが、貧乏そうならそこそこやっておいて時間が過ぎるのを待つ…といったところでしょうか?
なおざりの語源
次に「なおざり」です。
おざなりが江戸時代からの比較的新しい言葉なのに対し、なおざりは平安時代からあったと言われています。
漢字で書けば「等閑」で、パソコンの日本語変換は正しく変換してくれましたが、手書きだったら書けそうもないです。管理人はことばは知っていても漢字までは知りませんでした(^_^;)
意味は「そのままにして放っておく」ということらしく、「適当な対応をしたあげく、結局やらない」とか「いい加減にしたまま放っておく」という意味になります。
例文いろいろ
おざなりとなおざりを使った例文を挙げてみます。
サービスに対し苦情を言ったが、なおざりにされた。
教室の掃除をなおざりにして先生に注意された。
メイクをなおざりにして外出する。
問題。これは掃除を「おざなりにした」それとも「なおざりにした」?
…もう、違いはわかりますよね?
まとめ
まちがえやすい言葉として「おざなり」と「なおざり」について調べました。
使い分けは
仕事をなおざりにするな! → そもそも仕事をやってない
でしたね?
覚え方は、語源から「おざなり→御座→お座敷」と連想して、「おざなり」はお客の身なりを見て接待を変えたという風景を想像すればよいでしょう。一応接待はしているんだから(笑
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