都市部では毎日繰り返される朝の通勤ラッシュと満員電車。
それだけで疲れてしまうのに、いろんなトラブルで電車が遅れてしまうと、さらにイライラが増してしまいます。
電車が遅れた場合、鉄道会社は遅延証明書を出すことになっていて、改札で配っていますね。
さて、ふだん通り家を出て、電車がまともに動いていれば余裕で会社に間に合ったのに、電車が遅れたせいで始業時間に間に合わなかったことは誰でもあることだと思います。
こんなとき、遅延証明書があれば遅刻はチャラにしてもらえて、給与も始業時から出社していたとしてもらえるものなのでしょうか?
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遅延証明書とは何か?
鉄道会社が発行している遅延証明書とは、JR東日本では次のように説明しています。
- 本証明書は、午前7時から11時の間にその路線で発生した最大の遅延時分を証明するものであり、個々の列車の遅延時分を証明するものではありません。
- お客さまがご乗車されたことを証明するものではありません。
最近では鉄道会社のサイトからでも印刷できます。
JR東日本
⇒ http://traininfo.jreast.co.jp/delay_certificate/index.aspx
JR西日本
⇒ http://delay.trafficinfo.westjr.co.jp/
つまり、「7時から11時で、最大○分電車が遅れたことを証明する」ことだけで、法的効力は何もありません。まして、鉄道会社が乗客の損失を補填するものではありません。
会社にこれを見せれば、無条件で遅刻をチャラにしてもらえるものではないです。
電車が遅れなければ間に合った!
法的効力がないといっても、電車さえ遅れなければ間に合ったんだから、電車のせいで遅刻にれ、査定に響いたのではたまったもんじゃないです。
ここからは、個々の会社の制度に関わってきます。
「電車の遅延で遅刻したのなら、必ず遅延証明書をもらってくること」と会社の規則で決まっていれば、遅延証明書を提出すれば不可抗力ということで遅刻扱いにはならないでしょう。給与に響くこともないと思います。
一方、時給制で仕事をしている場合は、「遅刻の理由は何であれ、働いてないことには変わらない」となって、給与の計算は実労働分になるでしょう。これを民法では、ノーワークノーペイの原則といいます。
遅刻にならなかったとしても、30分遅れたのであれば、退勤時刻を30分遅らすことで勤務時間の帳尻を合わせるよう指示されるかもしれません。
管理人の職場にはタイムカードがなく、5分10分遅れようが何も言われないので、遅延証明書をもらったことがないです。逆に、もらっても「何それ?」って言われそうです。
このように、会社によって制度はマチマチなので、勤めている会社の制度を確認した方がいいでしょう。
どうにもならない場合もある?
理由が何であれ、絶対に遅刻が許されない場合もありますよね。
例えば、
- 取引先との大事な商談を控えていた
- 好きなアーティストのコンサートの開演時刻に遅れてしまった
- 乗る予定だった新幹線や飛行機に間に合わなかった
…など
どれだけ大損したとしても、鉄道会社にその責任はありませんから。
まとめ
都市部へ通勤通学していると、様々な理由による電車の遅延は避けられないですね。
遅延することを見越して早めに家を出ることが社会人のマナーといえますが、それでも限度があります。
勤め先の就業規則をよく理解し、査定などで損をしないよう対処したいものです。一度上司や、人事・総務といった部署の担当者に確認してみるのがいいと思います。
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