自宅やケータイ、そしてどこで調べてきたのか、職場にまでところ構わず掛かってくる迷惑電話、うざいですよね? 休日にくつろいでいるときや、職場で仕事をしているときなど、お構いなしです。
たいていがマンション投資や、貴金属の販売に代表されるセールス目的の電話が多いのですが、こういった電話にうまく対処する方法はないのでしょうか?
私のところにも、どこで調べたのか、ケータイにマンション投資営業の電話がたまに掛かってきて、そのたびに不愉快な気持ちになります。
記事ではこういった迷惑電話への対応方法についてまとめてみました。どうぞ参考にしてみてくださいね。
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迷惑電話の対応マニュアルとは
迷惑電話の対応にあれこれ悩む場合、以下の流れをマニュアルとして知っておくと良いでしょう。
初めての電話勧誘の際
電話に出た際に会社名を告げられた場合、電話に出る際には不用意に名乗らず、要件を聞く形で対応する。毅然とした態度でハッキリと「要りません!」と答え、電話を切ってしまう
2度目以降の電話勧誘の際
先に商品等が不要だと意思表示しているので、再び勧誘をしようとすることは特定商取引法違反となる。それを伝えつつ、個人情報を削除してもらうことを要請する。
勧誘側の感情、勧誘される側の法律という武器を利用し、つけこむ隙の無い形で作成してみました。この流れこそが鉄板だと思います。細かいポイントも知っておくに越したことがありませんので、1つ1つ解説していきますね。
初めての電話勧誘の際
日本人は相手にズバーンとはっきりモノを言うのが苦手な民族です。しかし、こと迷惑電話については毅然とした態度で「要りません!」と断るようにしましょう。
ここでしてはいけないのは、「結構です」と言って、断ったつもりになることです。
自分は不要というつもりで「結構」と言ったにもかかわらず、相手の営業マンは妙なプラス思考が働いて、良いという意味での「結構」ととらえてきます。最悪、それを拠り所にして「契約を承諾した」と言われかねません。
大事なことなので二度繰り返します。毅然とした態度で、「要りません!」とハッキリ断りましょう。相手の話を聞く必要はありません。
……とは言うものの、掛かってきた電話がセールスかどうかを見分けることが必要ですよね?そこで、迷惑電話のパターンを見てみることにします。
営業マン「もしもし、こちら○○株式会社の○○と申しますが、○○さんでしょうか?」
こう切り出されて、電話口の相手を確認しようとすると、「はい、そうです」と答えたくなりますが、「○○株式会社」に心当たりがなければ、安易に電話に出ているのが自分であると認めてはいけません。返す言葉はこれです。
あなた「どういったご用件でしょうか?」
こちらから質問をして、自分のペースにするのです。こちらから質問をしたら、相手は答えざるをえません。
営業マン「実は○○さんに将来の年金代わりになるような資産作りのお話なのですが…」
これで100%マンション投資営業確定です。間髪入れず、次の言葉を言って、そのまま電話を切ります。相手の話を聞く必要はないです。
あなた「一切興味が無いので不要です。迷惑なので、もう電話をしないで下さい」
ここで大事な言葉は、「不要」と「迷惑」と「もう電話するな」の3つです。あなたの商品は要らないということ、電話を掛けてきたことが迷惑なこと、もう電話するなということを伝えます。
●知人の元電話勧誘営業スタッフからの情報
不要だと言ったにもかかわらず、営業マンは「(あなたは)商品の必要性に気付いていない段階だ」と都合良く解釈してしまうものです。会話を続けることで、勧誘のチャンスを狙っています。あなたの言葉尻を捉えて勧誘につなげられないかと判断しています。
また、会話を続けてくれたあなたを次のチャンスで再勧誘することを考えています。新人の営業マンにとっては「話を聞いてくれた見込み客」として、勧誘の可能性ありと判断しているかもしれません。
あなたがすることは冷徹になり、相手の営業マンの話を聞く必要はなく、言葉をさえぎってでも電話を切ってしまうことです。
2度目以降の電話勧誘の際
これで掛かってこなければ終了ですが、厄介な業者はリダイヤルしてくることがあります。そんな時の返し方です。
あなた「先ほど迷惑といいましたよね。特定商取引法違反なので、この電話番号と会社名を警察に通報します」
あなた「そして、この電話番号を名簿から削除してください」
電話営業自体は違法ではないのですが、そこには特定商取引法という法律の制約を受けます。この法律では、不要と意思表示している人を再勧誘することを禁じています。下記にあるように、同法の第17条で再勧誘の禁止を決めています。
特定商取引法 第十七条
事業者は、電話勧誘をされても契約締結をしないことを、意思表示した消費者に対して、契約締結について勧誘をしてはならない。
本当に警察に通報するかはあなたの好きにすればいいです。法律ギリギリで営業している業者は役所(国家権力)から目をつけられるのを嫌がります。このように返すことで、業者にとってみればあなたは「面倒な客」になります。面倒な客は相手にしたくないものです。
また、個人情報保護法を拠り所にして、業者から名簿の入手経路を問いただすことが可能です。
しかし、面倒な営業電話を相手にこれ以上議論して不愉快な思いをしたり、ストレスと感じるのは、「労多くして功少なし」と言えるかもしれません。
法律の定める手続きを取らないで個人情報の記された名簿が流通するのは違法行為なのですが、実際に個人情報の出所を追跡するのは難しいかもしれないですね。現状と法律にズレがあるところではないかと思います。
法律の条文なのでわかりにくいですが、個人情報保護法 第30条には「利用停止」についての決まりがあります。これにより、業者が扱う名簿からの削除を要求することができます。
個人情報保護法 第三十条
本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データが第十六条の規定に違反して取り扱われているとき又は第十七条の規定に違反して取得されたものであるときは、当該保有個人データの利用の停止又は消去(以下この条において「利用停止等」という。)を請求することができる。
職場に掛かってきた場合は?
職場であっても個人的に掛かってきた電話には上のように答えればいいのですが、会社の組織、つまり決定権を持つ者に対して掛かってきた電話となると、やや対応に注意が要ります。
あなたが社長でもない限り、上のような対応を取ってしまうと、会社のイメージに影響を及ぼしかねないからです。
迷惑電話であっても、電話に出たあなたは会社の顔なので、原則として丁寧に対応します。
あなた「申し訳ありませんが、一切お断りするよう指示されております」
あなた「電話での営業は一切お受けしておりません」
あなた「郵送で資料を送ってもらえますでしょうか。そして必要ならこちらから連絡します」
……あたりが例として考えられますが、飛び込みで掛かってきた営業電話が全て迷惑とは限らないのが会社で対応するときの難しい点です。判断が難しいときは、上司に対応してもらうのが無難でしょう。
良くない断り方の例
良くない断り方としてありがちな点は、相手の話を受けてしまうことです。
マンション投資で言えば、自分に投資の知識が少しでもあると、営業マンと議論してしまったりします。以前の自分がそうでした。
自分「どういったご用件でしょう? マンション投資ですか?」
営業マン「そうです。すでに投資をされているんですか?」
自分「おたくのは、新築ワンルームマンションですよね? あんなもん、儲かるはずがないので、やらないことにしている」
営業マン「どうしてそう思われたんですか?」
……
かじった知識があるので、「新築ワンルームは儲からないからやらない」という断り方になっています。
業者からすれば、これは脈アリと思われるでしょう。説得すれば考えを変えさせられると思っているに違いありません。
仮に、マンション投資に興味があったとしても、新築ワンルーム投資が儲からないのは、少しでも知識をかじっていれば常識です。
それに、まともな業者であれば電話営業で投資家を募るようなことは絶対にありません。対面での営業が基本です。
電話機の機能を使った迷惑電話の対策
スマホが主流になってきたとはいえ、家に固定電話があるところはまだかなりあるでしょう。スマホ、固定電話それぞれの機能を使った対策法があります。順に見ていきましょう。
スマホの迷惑電話対策
アプリで機能を拡張できるスマホには、迷惑電話対策のアプリがいくつかあります。それらは迷惑電話としてユーザから報告のあった電話番号をデータベースとして持っていて、着信番号をそれと照合することで迷惑電話を判定します。
私が使っているのは「電話帳ナビ」というアプリです。
iOS ならこちら
電話帳ナビ-迷惑電話を着信拒否(迷惑電話ブロック) – RIDE AND CONNECT,INC.
Android ならこちら
基本機能は無料で使うことができ、着信電話が迷惑電話に登録されていれば、スマホの画面にそれを表示します。例えば、不動産の営業であれば、「マンション投資営業」などと表示されます。
月額で100円課金すると、迷惑電話の自動着信拒否が可能です。
着信履歴の例。アプリが営業電話を着信時に判断しています。
迷惑電話番号のデータベース更新。矢印でさした「更新する」をタップします。
データベースの更新は自動ではしてくれないので、自分で更新の操作をする必要があります。長い間更新をサボってしまうと、新しく登録された迷惑電話と照合できないかもしれません。
「毅然と対応すればいいというのはわかったが、実際にやるとストレスが掛かる」というのであれば、迷惑電話の表示が出たら切れるまで放置しておいて、あとでその番号を着信拒否リストに入れておけばよいです。
固定電話の迷惑電話対策
固定電話の場合、まず相手方の電話番号を電話機に表示するナンバーディスプレイに加入しましょう。
今ではほとんどの電話機に迷惑電話対策の機能がついていると言ってよいです。代表的な機能として、
- 迷惑電話の判定 (有料の場合あり)
- 通話録音機能。通話を録音する旨の音声が自動で流れる
- 電話を受ける前に迷惑電話への注意を促す音声が流れる機能
- 着信拒否機能
……があります。
最初に挙げた有料の判定機能を使わない限り、最低1回は電話を受ける点がスマホと比べると面倒なところです。それでも最初に紹介した、「毅然とした態度で断る」ことを徹底するようにしましょう。
まとめ
迷惑電話の対応方法についてまとめました。
- 毅然とした態度で「不要」と断る
- 会社の場合でも対応方法があるが、判断に迷うときは上司に任せる
- スマホには迷惑電話対策アプリがある
- 営業マンの質問には答える必要はない
迷惑電話はうざいですが、現状では十分に取り締まられていないといえます。受ける側が自衛するなり、対応方法を知ることによって悪質な業者の餌食にならないようにしましょう。
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