音を立てて食事をするのは行儀が悪いと言われますが、例外は麺類を食べるときではないでしょうか。
とくにそばをズズーッとすすって食べるのは、そば好きにはたまりません。落語家が扇子を箸に見立てて、そばをすする動作はそれだけでおいしく思えます。
さて、そばの美味しい食べ方って意識したことありますか?
薬味は使うの? つゆにそばはどれくらいつける?……など、そばを食べる行動を分解してみると、あまり細かく意識したことないかもしれません。
目の前にそばが来ると、真っ先にわさびをつゆに溶かして、ネギを入れ、そばをつゆにドボンとつけてしまったら、せっかくのそばの風味もつゆの味に負けてしまいます。
実は管理人も自他共に認める麺好きで、外食でそばを食べることが多いです。しかし、そばの美味しい食べ方というのを意識したこともなければ、実行したこともありません。
ここは麺好きの意地でそばの美味しい食べ方を調べないといけません。どうぞお付き合いください。
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目次
そばの美味しい食べ方とは
そばを美味しく食べる方法として、よく「そばは噛まずにのどごしを味わうのが通だ」なんて言われますよね。他にも、つゆにつけるのはそばの先っぽだけ、とか…
調べてみると、次のようなことが挙がっていました。
- まず、つゆにつけずにそばだけで味わう。
- わさびをつゆにつけない。箸先に少しつけてそばをつかんで食べるか、そばにわさびをつけて食べる。
- つゆにつけるのは先端だけ。全部つけるとそばの風味が失われる。
- あまり噛まない。ずずーっとすすって、喉ごしを味わう。
- 薬味を最初から使わない。「味変」するために使う。
…いかがでしょうか?
恥ずかしながら、麺好きの管理人はどれもできていませんでした(>_<。)
つゆにつけずにそばだけで味わう
これは考えもしなかったですね。そばはそばつゆにつけて食べるもの、そう信じて疑わなかったですから。
まずはそばだけを食べることで、そば本来の味を感じることができるというのがこの狙いです。
(そば畑の写真)
わさびをつゆにつけない
わさびをつゆにつける。これも失敗です。これではせっかくのわさびの風味が失われるそうです。そばにわさびをつけます。
言われてみれば、刺身を食べるときにわさびを醤油に溶かすのも、わさびの風味を失ってしまうのと同じですね。刺身の方にわさびをつけますから。
つゆにつけるのはそばの先端だけ
これはよく言われてますよね。そばをつけすぎるとつゆの風味の方が強くなってしまい、そば本来の風味が失われてしまうと。
落語家が扇子を箸に見立ててそばを食べる仕草があります。その動作をよく見て見ると、そばの先端だけをつゆにつけているように見えます。
落語家の仕草だけを見ても美味しそうに見えますよね。見た目の点からも、つゆにつけるのはそばの先端だけにしましょう。
あまり噛まない。ズズーッとすすってのどごしを味わう。
これは最初に書いた通りです。ズズーッとすすって、そばが喉を通るのどごしを味わいます。
この通り食べるには、一度にたくさんのそばを箸でつままないでしょうし、蕎麦猪口に入るだけ入れてかき回すこともしないで済みます。
ただこれをまじめに実行するのはどうかなぁ、と管理人は思います。
あまり噛まずに飲み込むというのは、食べ物を咀嚼する点からはおすすめできません。少量とはいえ、飲み込む際にむせてしまうかもしれません。何度も噛むのはそばの味を楽しめないかもしれませんが、むせない程度に噛んで飲み込めばいいと思います。
薬味を最初から使わない
そもそも薬味は好みで使うものですから、好きなように食べればいいと思います。ただ、通な食べ方という視点では、薬味は味を変える「味変」で使うらしいです。
管理人は薬味の中でもネギが好物で、そば屋のネギがいつも申し訳程度の少なさなのが不満でした。量が少ないのには理由があったんですね。
味変に薬味を使うことで、次の4通りの味でそばを楽しめます。
- そのまま食べる
- つゆにつけて食べる
- わさびと一緒に食べる
- 薬味を入れて食べる
確かにこれは面白い。
蕎麦猪口にわさびと薬味を全部入れて、そばをドバーッといれてかき回せば、最初から最後まで全部同じ味ですね。かき回すから、つゆがだんだん薄くなっていくという残念なオマケ付きです。これではとても粋とは言えません。
蕎麦湯の飲み方と効用
さて、専門店でそばを食べると、食後に蕎麦湯を持ってきてくれます。
「蕎麦湯は身体にいいから飲んだ方がいい」というのは知っていても、何となくそばを食べた後のそばつゆで割って飲むことが多いのではないでしょうか?
蕎麦湯って、何なのでしょうか? どう身体によいのでしょうか?
蕎麦湯はそばをゆでたゆで汁で、そばの栄養成分が含まれています。より本格的な店では、蕎麦湯用に別に作っていたりします。
そばには、ビタミンB1、ルチン、タンパク質を豊富に含んでいます。
江戸時代、江戸の市民は白米を食べる習慣でビタミンB1不足となり、脚気(かっけ)が流行っていました。脚気は江戸患いと呼ばれる病気だったのですが、そばを食べることで改善され、江戸でそばを食べることが流行ったと言われます。
ルチンはかつてビタミンPと呼ばれ、抗炎症や血流改善効果があるとされます。
意外に思われるのがタンパク質で、人体で合成できない必須アミノ酸を全て含みます。必須アミノ酸の含有率を示すアミノ酸スコアが100点満点という調査結果があります。
蕎麦湯の飲み方は3通りあります。
- そばつゆで割って飲む
- そのまま飲む
- 塩をつまんで入れて飲む
一番多いのが、そばつゆで割る飲み方ではないでしょうか。管理人もいつもそうしています。つゆと蕎麦湯で味を調整しますが、つゆは塩分が多いので、塩分が気になる方は注意しましょう。
次にそのまま飲む飲み方です。空の蕎麦猪口を一つもらって飲めばそば本来の風味を感じられると言われます。
蕎麦湯に塩を入れて飲む方法は通の選択らしいです。塩加減がドンピシャになれば新しい蕎麦湯の世界が待っているとか(・∀・)
一口で蕎麦湯と言っても、なかなか奥が深いですね。
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まとめ
そばの美味しい食べ方について、以下の5点を挙げました。
- まず、つゆにつけずにそばだけで味わう。
- わさびをつゆにつけない。箸先に少しつけて、そばをつかんで食べる。
- つゆにつけるのは先端だけ。全部つけるとそばの風味が失われる。
- あまり噛まない。ずずーっとすすって、喉ごしを味わう。
- 薬味を最初から使わない。「味変」するために使う。
これらに共通することは、そば本来の味と風味を楽しむということです。管理人も今後そばを食べる機会があれば、蕎麦湯に加えて、この食べ方を試そうと思っています(^_^)/
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