『夏至』と聞くと、まず昼間が一番長い日と思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか? 私もそれくらいの事しか知りません。
では、長い昼間とはどのくらいの時間の事を言うのでしょうか? 日の出と日の入りの時間を知る必要がありそうです。
また、昼間が一番長い日、太陽が一番高く昇る日なのに夏本番と言われる8月に比べたらそこまで暑くないのはなんでだろう?気になりますね!
早速、調べてみましょう!
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夏至とは昼の時間が一番長い日
中国から伝わった二十四節気の一つで、だいたいの方が思い浮かべる通り、昼の時間が一番長い日、太陽が一番高く昇る日です。
ちなみに二十四節気の中には冬至(昼の時間が一番短い日)、春分・秋分(昼と夜の時間が等しい)などがあります。
2016年の夏至はいつ?札幌、東京、沖縄の日の出は?
2016年の夏至は6月21日です。
国立天文台の計算によると2016年の日の出、日の入り時間は下記の時間となります。
- 札幌 日の出 3:55 日の入り 19:18 昼の時間15時間23分
- 東京 日の出 4:25 日の入り 19:00 昼の時間14時間35分
- 沖縄 日の出 5:38 日の入り 19:25 昼の時間13時間47分
分かりやすく昼の時間と書きましたが、正式には日の出から日の入りまでの時間を可照時間、可照時間内で太陽が照っている時間を日照時間と言います。
可照時間は雨や風によって時間が変わる事はありませんが、日照時間はその日の天候によって変わります。
では、昼が長いと言ってもどのくらい長い時間なのでしょうか?
2016年夏至の予想時間と2015年の東京の冬至の日を比べてみました。
東京 日の出 6:47 日の入り 16:32 昼の時間 9時間45分
仙台市天文台:夏至の太陽の動き
昼の時間で、約5時間もの差があります。だいぶ違いますね! これだけの違いがあれば確かに昼の時間が長いと言えますね。
夏至に昼の時間が長い理由は?
地球には地軸(地球が自転する為の軸で、北極点と南極点を結んだ物)というものがありますが、この地軸は約23度の傾斜があります。太陽の周りを約23度傾いてまわっているという事です。そして太陽が真南に到達した位置を南中高度といいます。
(出典:wikimedia.org )
この傾斜により夏は南中高度が太陽側へ約23度傾き、冬は太陽と反対側へ約23度傾きます。
太陽が高い所のあるという事は、そこまで昇るのにもまた沈むにも時間がかかります。
なので、南中高度の一番高い日の夏至は昼の時間が長くなります。それと同じで冬至は南中高度が一番低い日となるので、南中高度までの到達時間は短く昼間が一番短い日と言えます。
昼が長いのに8月より暑くない理由は?
太陽光により暖められるのは、まず地表になります。そして地表からの熱が伝わり大気が温められて気温が上昇します。地表が暖められて、大気に熱が伝わるまでには時間差があるので、夏至の季節にはまだ地表を暖めている時期で、時間差でやっと大気に熱が伝わってくるのが8月の為、夏至はそれほど暑くないのです。
やかんに水を入れて火にかけても沸騰するまでに時間がかかるのと同じ、と考えれば分かりやすいのではないでしょうか?
また日本では夏至の前に梅雨があり、日照時間がそれほど多くない時期なのでまだまだ地表が暖まっていないのもあります。
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日本以外の国の夏至は?
北欧の夏至の日には白夜≪びゃくや:太陽が沈まないまたは薄明るい夜≫という現象がおきます。
こちらは白夜の写真です。写真だけ見ると夜とは思えない程明るいですね!
先ほどの地軸の傾きにより一日中太陽の方へ向く時期があり、それが夏至の頃にあたります。(日本でも沖縄より札幌の方が夏至の昼の時間が長いのも同じ理由です。)
もともと日照時間が少ない地域の為、白夜の時期は大変貴重な時期ともいえますね!その為、北欧では夏至の日には各地で色々なお祭りが開かれるそうです。
まとめ
なぜ夏至が一番昼間が長い日だったのかお分かり頂けましたか? ここで分かった事を簡単にまとめます。
- 夏至はやはり昼間が一番長い日だった
- 夏至になるには地球の地軸が関係していた
- 太陽光の熱の伝わりに時間差があるため夏至の季節はそこまで暑くならない
夏至の季節はそこまで暑くはないですが、そろそろ暑さがやってくると分かっていれば心構えも出来ますね。一つの目安にもなります!
北欧の白夜のお祭りは盛大に行われるそうで、一度は白夜というものを経験してみたいです。子供の様に昼が長い事に嬉しくなって寝れなくなっちゃうかもしれません。
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